秋作のじゃがいもについて

ジャガイモの収穫の時期は5月〜7月と、11月下旬〜12月上旬です。私達の畑のある京都・近畿地方の春じゃがは男爵、メークイン、インカのめざめ、きたあかりなどがあり、お料理の用途に合わせたり、お好みの品種で食べ比べしたり等品種を特定して購入される方も多いようです。

 

一方、秋じゃがは市場でも"馬鈴薯(ばれいしょ)”とひとくくりにされている事が多く、春じゃが程区別されていないように思います。

 

飲食店のお客様も多くいらっしゃる私達にとって、お料理の種類に応じてのおすすめが必要です。ウェブでの販売や野菜セットには品種を記載して特徴を説明しているのですが、分かりやすくまとめてみることにしました。

 

←画像参照ください。

 

 

 

今作は、デジマ・普賢丸・ニシユタカ・農林1号・アンデスレッド・トウヤという6種類を栽培しました。ざっくりですが以下特徴で分けてみました。

 

*デジマ・・・やや粉質なので、多少煮くずれはしますが、男爵ほどではありません。程よい煮崩れ感が肉じゃがやカレーにはとてもよく会います。また、変色しにくいのでポテトサラダやポテトチップ、コロッケなど色々な料理に使えます。

 

*ニシユタカ・・・粘質で、煮崩れしづらくメークインと同じような使い方が出来ます。

ほくほくというよりは、シャキシャキとした食感を楽しむサラダ向け。

 

*アンデスレッド・・・「ソラナム・フレハ」と呼ばれる南米アンデス原産のジャガイモと、赤い皮をもつ「アーリーローズ」というジャガイモを交配したもの。赤い皮が特徴で、この赤い色は茹でると薄くなり、油で揚げたほうが残りやすいです。ホクホクした食感、クリーミーで甘みが濃く、時間が経つとしっとりしてなめらかな舌触りになります。煮崩れしやすいので、ポテトサラダやマッシュポテトに向いています。切り口の赤い色はアントシアニンによるもので害はありません。

 

*トウヤ・・・黄爵(とうや)と書きます。北海道の農業試験場での交配によって生まれ、北海道の有名な湖である洞爺湖(とうやこ)から、名付けられました。果肉が黄色く、気品のある味わいから「黄爵」という漢字があてられたのだとか。 男爵に比べるとでんぷん質は低いものの、なめらかで甘く、煮崩れし辛いので煮物に向いています。

 

*普賢丸・・・デジマに似た食感・味ですが、潰して練ってみると粘りけが出てきます。

油との相性があまり良くなく、ポテトフライというよりは一度潰したものを丸めて揚げたり、

下茹でして串に刺して調理したり、クリーム系のグラタンやキッシュに向いています。

 

*農林1号・・・”1号”の名の通り、日本で育成された品種の祖先には、この品種が関わっているとされ、日本のじゃがいもにおける親分格のジャガイモです。春作・秋作が可能でイモ特有の香り、味がシンプルでどんな料理にも合わせやすいです。

 

そろそろ鹿児島など九州地方から春新じゃがの便りが届きそうですが、この機会に是非秋のじゃがいもにも注目してみてください!マクドナルドのポテトがSサイズのみになったり、国内でも高騰が続いていますが、当社の野菜セットにはしばらくの間もれなくこの秋じゃがが入ります!
お好みのサイトから是非お試しくださいませ~。